内観
内観の方法自体は、いたってシンプルで、三つのことを思い出していきます。つまり、自分がこれまでの生涯で、両親、親族、友人などの周囲の人について、
①その人からしていただいたこと
②その人にしてさしあげたこと(して返してあげたこと)
③その人にご迷惑をかけたこと
の三つを一つ一つ思い出していくという作業を行うのです(この①~③は、内観において自分に対して問いかける質問なので「三つの質問」といいます)。
すると、自分は両親をはじめとする周囲の人物・存在から非常にたくさんのことをしていただいているにもかかわらず、自分は周囲に大したことをしてさしあげて(して返してあげて)おらず、むしろ多くのご迷惑をかけてきたという事実に気づきます。つまり、自分の自己中心性を自覚し、反省し、他者への感謝と奉仕に向かっていくことができるようになります。